正反対のことわざはどちらがより正しいのか?
ことわざに限らずライフハックなどでもあるんですが、こっちで言われていることとあっちで言われていることが真逆ってこと、ありませんか。
例えば「渡る世間に鬼はない」と「人を見たら泥棒と思え」は真逆のアドバイスです。もっと身近な例で言うと、ことわざではないですが「ダメだと思ってからが本当の勝負」or「無理は禁物」でしょうか。こういうときにどちらを信用したらいいのか、どちらが正しいのか、長いこと悩んでいました。
結論から言うと、いつもこれが正しい、という絶対の法則はないです。
そして大体のことは、どちらか一方が正しいと言うよりもどちらも正しくて、でもどちらに偏ってもうまくいかなくて、双方のバランスをとるのがよいようです。
これはアリストテレスの唱えた「中庸」に近い発想です。
中庸とは、例えば、臆病でも無謀でも行き過ぎだが、その間をとると勇気という特徴になる、何事もほどほどが大切ですよ、というような考え方です。
私はそれに加えて、中庸とは必ずしも二つ極端の真ん中をとらえるものでなく、バランス次第では3分の2の位置でちょうどいいということも起こりうるし、そのちょうどいいバランスも、その時々で変わってくるんだろうなと思いました。
図にしてみると、こんな感じです
臆病←1・2・3・4・5・6・7・8・9・10→無謀
これで、ケースバイケースで4がちょうど良かったり、8がちょうどよかったりするのだと思います。
今までことわざというのは、とるべき位置を絶対的に(4の場所、というように)示しているもののように思っていましたが、どうやら相対的なものとしてとらえるほうがうまくいくと気づきました。少し無謀に寄っているときに慎重を促すことわざを思い出すことで、臆病側に(たとえば2コマ)バランスを寄せる、というような具合です。
ただ、そのほどよいバランスがどうやったら分かるのか、という点についてはまったく答えになっていません。感覚を鍛えることでしょうか。
ここまで書いて、ググって出てきた質問の回答になるほどと思ったのを思い出しました。
正反対のことわざがあるのは「置き薬」にも下剤と下痢止めの両方があったように、どちらも世の中に必要なものだからです。自分の症状に合わせて自分の責任でどちらかの薬を選ぶように、自分が直面している状況を判断して、どちらか役に立ちそうなことわざを選べば済むことだと思います。
これ、すごくわかりやすい!
でもまだ、どのように薬を選んだらいいかは書いてありません。
今の自分に必要な薬を見極める力をつける方法、気になります。