クラゲフラグメント

人生の意味がわかってたまるかと思っていた頃の自分へ

ごまかして楽をするほうを選んでも大丈夫なのでは? という問いについて

頑張っているときにふと思いついた。

別にこんなに頑張らなくても、もうなんとかごまかしごまかし生きていけるんじゃないか?

そのほうが楽なんじゃないか?

できるかもしれないことでも、どうしてもできない人たちに混ざって、「できないよ」って言っていればいいんじゃないか?

もっと言えば、頑張っているふりをし続けながら手を抜いて「頑張っているのにどうもうまくいかない人」の顔をしていればいいんじゃないか?

(それが悪い・よくないという価値観ですら、自分の中からなくしてしまって、狡猾に生きる人になればいいんじゃないか? だってそういう人も存在している。)

 

こういう問いをなんとなくで退けることができないのが、私の元々の性分だと思う。そういうのって直感を使うとすぐ答えが出るけど、私はどうも確かめ算のように理性でパズルを解かないと納得しない。直感も使うとよいということをその性分に一度納得してもらったので最近は考えないでおくという選択肢を選べるようになってきたけれど、根っこは変わらない。

そして、しばらく考え続けた結果、たぶん生きていくためにはただでさえリターンは少なく、さらに物事がうまくいく確率が低い考え方で、個人的にも合わないから採用しないほうがいいというとりあえずの結論に達した。

なんだか筋が通らないと思われそうな部分が多いけれど、少しだけ書いておく。

 

1.人の心は黙っていれば伝わらないけれど、なぜか伝わる。

心で思っていることって、思ったよりぜんぜん伝わらなくて愕然とするけれど、別な場面では思ったより伝わっていて焦る。仮にそういう「ズル」をOKとする価値観で自分が生きていても、相手は大抵そうじゃない。ズルいところがあるのが人間だけれど、ズルいだけはきっとよくない。自分のためにも相手のためにも「ズルをしてさらにそれを隠し通そう」とするのは悪手っぽい。

 

2.誰かに本音を言えることが大事。

思ったままのことを話して、人はお互いに親密さを増すのだと思う。思ったままを話していないと、どこか相手にも距離を感じさせるし、相手がそれに気づいていなかったとしてもこちらは打ち解けた気分にならない。そして、誰かとそうやってつながるためには、「ズルい自分」がいるのは仕方なくても、それをそのままで問題ないと言い切るのは現実的でないかも。

 

3.目をそらしたり、逃げたり、問題をないことにする解決法しか持っていないと、本当に問題にぶつからないといけないときにうまくできない。困る。

目をそらしたり、逃げたり、そもそも問題じゃないと否定したりすることも、問題によっては立派な解決法のひとつだ。ぶつかるしか認めないよりずっといい。でも、ぶつかることが最適解ってときもどうしてもあって、そんなときにうまくぶつかるには、ある程度経験がいる。(思えば私は、あんまりぶつかってこなかったかもしれない……)

 

4.真剣に取り組むのが一番わりのいいギャンブル。そして「真剣に取り組む」という筋肉は、使わないとすぐ衰えて、復旧にものすごく時間がかかる。どうもすぐコツを忘れてしまうのだ。

真剣にやっていればうまくいくとは限らないけれど、一番うまくいく確率が高いのは真剣にやった場合なんだろう。(そういう意味のギャンブルという言葉である。)そして真剣に取り組む感覚というのはすぐ忘れてしまうもので、日ごろから使っておくのが一番よさそうだ。というと、毎日真剣なんて疲れそうだとも思ってしまうが、別にどのくらいの量や時間に真剣になるかは自分で決めればいい。一日5分でも、ずっといいと思う。

 

 

私は誰かがサボっているとすぐ動揺してしまう。「それでうまくいくと思っているのかな……この人がそれで生きているってことは、もしかしたら案外それで大丈夫なのかもしれない……」なんて。つい、相手は自分と同じような理屈で動いているわけではないということを信じられなくなってしまう。

誰かがサボっているときに自分は頑張るのって、案外難しい。うらやましくなってしまうし、自分が損しているような気もしてしまうし、腹立たしいし。自分と相手は人間としては同じだけれども、自分は自分で頑張る。そこのバランスをとるのが、言葉にできないくらいの繊細さで難しい。

実は今書いた中にわたしにとって決定打になったことは書いていない。大事なことはしばしば理屈じゃ決まらないってのがあって、私も「もう少しわくわくしていたい」とか「制限の中でこそ自由が生まれる」という非常にふわふわした感覚などがいっしょくたになって、理屈でない選択を支えている。とりあえず、それでいい。

 

 

※追記: これ書いているときは少し思考が変になっていたように今では思います。